波打つ石壁
© Bernd Grundmann/Huber/eStock Photo
先史時代の昔から、この乾燥した大地に柱や穴を形成して貴重な日陰を作り出している白亜の岩は、サハラ砂漠の砂を突き破ってありとあらゆる形を見せてくれます。白砂漠国立公園の大きな特徴となっているこれらの石灰岩のほとんどは、低く波打つ形で見られ、まるで白い泡を冠した海の波のようです。さまざまな鉱物が混じり合う砂漠の上に、淡い色の土柱がそびえたつさまは、エジプトの主な名所にもひけをとりません。人間の手によって彫り出されたわけではないのに、まるで神やファラオの荒削りな立像のように見えます。古代に宇宙人が作ったわけでもありません。ただとても長い間、風と砂によって侵食されて生まれた地形なのです。