渦巻く海
© US Geological Survey/Norman Kuring/Kathryn Hansen/NASA
電子顕微鏡や高解像度の衛星写真などのテクノロジーが発達したことで、かつては見ることができなかった自然の姿も今では観察できるようになりました。さて、この写真に写っているものは大きいのでしょうか、小さいのでしょうか?実は、どちらもある程度正しいと言えます。ランドサット 8 号から撮影されたこの航空写真は、アラスカ州北部に広がる巨大なチュクチ海を撮影したものです。渦巻くような水流は 2 か所の海水によって作られています。アラスカ沿岸の海水と、広大なベーリング海です。写真の深緑色の部分は微細な珪藻の集まりです。これらの珪藻は、凍えるような冷たさでありながら栄養分の豊富なベーリング海の海流によって増えました。その合間を縫うように見えているアイスブルーの部分は、石灰質の殻を持つ鞭毛虫の仲間で、こちらはより暖かく栄養の少ない沿岸水域でも繁殖できるプランクトンです。